期待の新人と干された先輩
平成最後の、そして令和最初の新入社員と言われ入社した一昨年の4月。
私は期待の新人だった。
私のいる部署は長らく新入社員を取っていなかった。
転勤してきたばかりのメンターと10年目の先輩、定年間近のベテランに、大阪以外の地域も監督する課長。これが私の部署だった。
5月に配属になって早々に10年目の先輩が転職で退社した。どう考えても人手が足りてなかった。10月になったら外回りに放り出された。放り出されたという言い方は悪いかもしれない。先輩方は良くしてくれたし、色々教えてくれた。しかし、私的には急にひとりで回れと追い出された気分だった。
11月になるとメンターが産休に入った。
コロナもあって課長が大阪に来れなくなった。
私はベテランと2人きりになった。
外回りを始めた頃から死が近かった。
泣きながら用意をして、泣きながら出社して、会社でも泣いて、帰りだけは少し元気で、帰ってきてからも泣いた。
見かねた課長が内勤を頑張ってと融通してくれた。
2月になるとキャリア採用の人が1人増えた。5月になると新入社員が1人入った。
私は言葉だけの先輩になってしまった。
まともに営業をしてない私に先輩ができるはずもなく、いろいろ融通してもらったかいもなく、9月から休職した。
何とか12月復帰したが、周りから事務作業を貰って仕事する日々。
私は干された。干されたというか自分から干されに行ったのだ。
これは本当に私のワガママだが、この状況、楽ではあるが精神的にキツイ。後輩から仕事を貰って、貰った仕事も上手く処理できなくて。
後輩は注文を取ってくるのに、自分だけ売上もなくて。
周りの人は後輩も含めみんないい人だから余計辛い。
今の夢はコロナを理由に早期退職を募らないかな、である。
早く今の状況を打破したいがそれさえも人任せ。自分から辞めると言えばいいだけなのだが、その勇気もない。