しうかつ

去年の12月、やっと就職先が決まった。本当に長かった。

3月に解禁してから12月まで本当に鬱だった。続々周りが決まりだして、夏休みあたりから何かしなければならないのは分かっているけど、体が拒否反応を起こす。結局何もしなくて、夜になって泣きながら寝た。就活のストレスはすさまじかった。実習というとてつもないイベントも並行して行ったが、あちらのストレスは、「くっそこの実習終わったら絶対あのゲームしてやるからな!!!!」みたいな。終わる期限が決まっているから前向きな感じ。でも就活はいつ終わるかも分からないし、決まらない=社会に必要とされていないと思えて、「社会に入らないなら自分って死んだ方がよくない…?」とどんどん思えてくる。最悪だった。

 

もともと、ゲーム会社に就職したかった。好きなゲーム会社が一社あってそれに合わせてという感じ。まあ理由がこんなふわふわした感じだし、プログラマーとかではなく、総務など事務系を志望したから大手ばっかになっていしまい、どこもかすりもしなかった。決まった今となっては説明会やらで大手の会社に行けたりしたのは楽しかったけど。あらかたの募集が終わってしまった夏にハローワークに行った。文系に残された道は営業職ばかりで、対人コミュニケーションに不安のある自分にはできる気がしなくて、プロに仕事を探してもらうことにした。ハローワークにはマイナビなどにない事務の仕事がたくさんあった。「なんだ、こんなにあればどっか絶対決まるじゃん…!」と思ったけど、まあ全く決まらず、冬。

 

もう終わりだと思った。何とか年内に決めたい。でも卒論もしないとだし…… もう最終の合同説明会!というはがきが来た。他の焦っている人を見るのも嫌だし行く気など全くなかったけど、母の勧めでしぶしぶ出かけた。とにかく母親に迷惑をかけた就職活動。無理に就職しなくてもいいよとも言ってくれていた。大学にまで行かせてもらったのに本当に情けなく申し訳なかった。ゴミガチャひかせてごめん。そんな母が強く勧めたのには訳があり、この説明会に兄が働いている会社があったからだ。

 

兄はずっと私の目標だった。兄とは仲がいいし大好きだけれど、私より勉強をしないのにいつも頭が良くて、成績が良くてそこだけは嫌いだった。大学も兄よりいいところにどうしても行きたくて、それもあって今の大学を選んだ。就職活動も兄が大手に内定したから自分も同じような大手に就職したいという気持ちがあった。結局、私も兄が働く会社の子会社に内定をもらい、そこに晴れて今年の春から社会人デビューすることになった。兄を超えることはできなかったが、あの兄が楽しそうに働く会社に一緒に働けるのはうれしい。春からどうなるかいまからドキドキである。

 

年内に何とか就職活動が終わって、うまいこと卒業論文も何とか年内に終わった。やりたかったゲームもしたし、映画も観たし、ライブにも行ったし、金をめちゃくちゃ溶かした。そして、念願だった就活に関連する資料を全部捨てた。リクルートかばんもメルカリで売った。大満足だ。