光の魔術師との出会い

光の魔術師………そんな厨二臭い二つ名を与えられた私の推しはヨハネフェルメール、その人だ。

ヨハネフェルメールといえば、真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)が有名なオランダ出身の画家だ。

フェルメールの作品の特徴はなんと言っても”光”だ。そして私もその光に魅せられた。白でもない、黄色でもない絶妙な光。効果的に使われているものも、あくまで自然にあるものも。とにかくどれも素晴らしい以外の感想が出てこない。あまりフェルメール自身の詳しいことがわ分かっておらず、そんなミステリアスなところも素敵だ。

そんなフェルメールと私の出会いはあるCMだった。確かTVの新商品を伝えるもので、映像の綺麗さを伝えるのに使われていたのがフェルメール真珠の耳飾りの少女だった。なんだかその映像があまりに当時中学生でオタクに道を踏み外していっていた私の印象に残った。美術の授業で使っていた資料集には真珠の耳飾りの少女の他にも、牛乳を注ぐ女、絵画芸術の関連作品が載っていて、毎授業時間ずっと見ていた。

その後、フェルメールが来日すると決まるやいなやチケットをとり見に行き、グッズを買った。(オタクなので)ついには聖地オランダにも行った。

オランダでのキモオタクの記録はまた今度にするとして、最近ふと、あのTVの映像はどこの会社のだっけ?本当にあったんだっけ? と気になってきた。

調べてみると、AQUOSのCMだったようだ。AQUOSSHARPのブランド名のひとつだ。………なんとSHARPだったのか。実を言うと現在、SHARPに関わる仕事をしている。なんということだ。就活の苦しみから適当に選んで(いい会社です)内定をくれた会社が推しと私の架け橋をしてくれた会社だったとは。これは安い言葉であるが”縁”というものではないか。SHARP、お前だったのか。私にフェルメールを教えてくれたのは。SHARPがCMにフェルメールを起用してなかったら、私がそのCMを見なかったら、なんと毎日が色の無い惰性的なものになっていただろうか。ありがとうSHARPスマホSHARPのものに変えて良かったよ。だけどね、SHARP。一言言わせてもらうとすると、映像の綺麗さを見せるなら背景が黒いトローニーの真珠の耳飾りの少女ではなくて、風景画のデルフトの眺望や赤が鮮やかなワイングラスなんかも良かったんじゃないかな。また起用しない??……………まだ経営立て直ってないか。頑張ろうね。